BACKSTAGE

【終演後のインタビューより】

新作ということもあって、最初から皆とても楽しみにしていました。
中国で「真夏・・・」をやっているところはなかったので、
今回は、まったくゼロからのスタートでした。
どちらかというと、最初から創っていく方が好きなタイプなので、
振り付けの段階から、先生方の演出、考えをよく理解する事ができ、
そこから、その演出に合う様に自分はどう表現していけばいいのか。
と、常に考えました。
今回は、「王」ということで、パがなく、立っている時など首の角度ひとつで
表現が変わってしまう。
妖精王としての雰囲気をどう表現するかということや、
きっかけなどを掴むことも難しかったですし
やはり先生方からも「王」という壮大な存在感について
アドバイスを受け、役作りしました。

衣裳については、何回もやり直ししました。
最初は青い袖があったり、小さいマントがついていたりしたのですが、
少し寂しかったので、舞台でのリハーサルに入ってからも
毎日手を加えたり、改良を重ねてこのような衣裳になりました。

新作だったので、とてもやりがいがあったし、
これから、まだいろいろなところを見直し、深めて
次に再演することが出来ることを楽しみにしています。


石井清子先生

公演が無事成功して良かったと思います。
新しい作品を作るときはいつも同じですが、模索しながら作っていきます。
今回も同様でしたが、振付のコンセプトとして私自身が踊ったり音楽を聴いてワクワクするような気持ちを大切にしました。自然に身を任せて、観ている人が楽しく踊っている人が活き活きとできるような作品を作っていきたいと思っています。

 

中島 伸欣先生

まずは・・・疲れました(笑)でも、無事に終わって満足していますし
お客様の歓声と拍手にホッとしています。
新作ですので、これが終わりではなくこれから更に作品を練ってよいものにしていきたいと思っています。
この作品は約1年がかりで仕上げましたが、そのうち3月までは台本と音楽を決めることに費やし、3月になって初めて振付の作業を行うようになりました。
いろいろな事を考慮して作品を作ったけれども、ビジュアル的な面では今回の作品は成功したなと思っています。
音楽的な面では「肉体言語が全て」と考えている振付家として、言葉というものを用いずに抽象性を持っていたかったので原曲のコーラスの部分はオーケストラの演奏としました。
本番はとても素晴らしかったという観客の方のご感想をすでに伺っております。
黄凱については、これまで何度もリハーサルを重ねてきましたが、やはり本番が一番良かったと思います。
彼は上海でプロフェッショナリズムを身につけているので、プロとして自分がしなければならないことをきちんと把握した上で、舞台をおさめてくれていると思います。

 

安達悦子さん

今回、私にとっては、二つのパ・ド・ドゥをどう踊るか〜ということが課題でした。
一幕のボトムとのパ・ド・ドゥは、
媚薬によってロバに恋してしまうティターニアと いう状況のもと、
中島さんのコンセプトが明確に反映した演劇的な振り付けだったので
気持が入りやすかったのですが、
二幕最後の黄凱とのパ・ド・ドゥはとてもピュアな作品で
振り付けを唯なぞるだけでは小さくまとまってしまうので難しかったです。
中島先生、金井先生にも言われましたが
二人で音楽をどう歌うか、ということが鍵だと思っていました。
そしてそれは二人で探していくしかないということも。
もちろん踊る数を重ねることで、テクニック的にスムースになることもありますが
こればかりは感性に頼るところが大きいので…
黄凱は天才的なひらめきで自分の感性、個性を強く押し出してくるし、
私も感じるままに踊りたいほうです。
本番に二つの感性がぶつかってどう作品に表れてくるのか、
楽しみでもありました。
そして、今回の黄凱とのパ・ド・ドゥは私には感動的なものになりました。
自然に音楽にのれて、一緒に歌えたような気がしますし、
彼の感性にインスパイアされました。
フィーリングが合って踊れたことって、そんなにありません。
私には幸せな瞬間でした。
パ・ド・ドゥを踊る時は、 1+1=2でなく、
3にも4にもなるようなパ・ド・ドゥが踊りたいといつも思っています。
今回はその願いが叶いました。
黄凱は才能豊かなダンサーですが、
それだけでなく上品な品性とパッションを合わせもった
素敵な個性を持っています。
私も一緒に踊れることを幸せに思っています。

 

穴吹 淳さん

バレエ団に入団してから、このような大きな新作の全幕作品で最初から作品を作っていく過程に関わることが出来たのは初めてだったので、とてもやりがいがあり、楽しかったです。
パックという役柄は本来の自分とはちょっと違う性格ということもあって、
テンションを上げてパックでい続けるということが大変でした。
限られた音楽の中にやらなければいけないことが沢山あったり、
パックの動きがきっかけになることが多かったので、
そういうところにはとても神経を遣いました。


 

☆.。.:*・°☆.。.:*・☆編集後記☆.。.:*・°☆.。.:*・


妖精と人間の世界がテンポ良く、そして美しく
時に楽しく、時に 詩情豊かに表現された舞台でした
事前インタビューの際に中島先生が仰っていらしたように
シェイクスピアの台本により近い演出で
妖精王オーベロンと女王ティターニアの不和は
人間的でもあり、それがまた人間界の展開と調和しながらも
超自然の力と雰囲気を失わずに表現されていたと思いました。


木立を抜けてくる夜風のように心地よく響いてきた
その 感動の 余韻は未だ
私達を夢見心地にさせています
素敵な舞台をありがとう

 

 

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